目を覚ます欧州

May 01, 2025

欧州の例外主義の話題は誤解されています。しかし、財政、政策、規制緩和と同様に欧米関係が不安定となる中、こう問いかけるタイミングではないでしょうか。「欧州は新しい時代に突入しているのだろうか」と。

 

私たちは以前にも同じことを経験しました。米国の例外主義の終焉だとつぶやき、欧州株に熱狂する人々もいれば、ラリーが短期間で終わると判明したときには、その不幸を喜ぶ人々もいました。

2025年現在、欧州株が米国株や他の多くの株式市場を顕著にアウトパフォームしていることに関して、今回は「違う」と言ってしまう罠には陥らないでしょう。市場は不安定なものであり、おそらく初期段階ではショートカバーと速い動きのモメンタムマネーの組み合わせがこれを牽引したと考えられます。しかし、私たちが自信を持って考えを貫くのは、今回は客観的に見て異なる要素が求められているということです。トランプ政権が本当に第二次世界大戦後以来の欧米関係の終焉をもたらすかについては様々な見解がありますが、今年のニュースフローのスピードを考えると、それを予測することは無意味に思えます。それでも、多くの分野において欧州が自立性を確保するための方策を講じなければならないことは、日に日に明白になってきています。

ここでドイツの話題につながります。ドイツ議会は憲法の修正を承認しました。数十年にわたる財政規律を破り、インフラ支出に5,000億ユーロを注入し、さらに理論的には無制限の防衛支出を解放するというニュースは重く受け止められるべきです。これは、その支出規模自体ではなく(欧州としてはかなりの金額ですが)、それが意味することが重要だからです。欧州大陸では抜本的な変化が進行中であり、その影響は広範囲に及ぶ可能性が高いでしょう。

これは、欧州が例外主義の時代に移行していることを意味するのでしょうか。それとも、そうではないのでしょうか。そして、大部分の西側諸国にとってこの言葉が持つ意味を考えると、「例外主義」という言葉では表現したくない気持ちもあります。米国が景気後退に入れば、その影響を受けない国はありません。しかし、この状況によって、欧州株がここ数年経験してきた逆風の影響も相まって、不当に評価されてきたという認識が生まれるのではないか、という期待が高まります。

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