エマージング債にアクセスする方法

Mar 02, 2026

投資家がエマージング債にアクセスする最適な方法を検討する際に役立つフレームワークを紹介します。ここには、ベンチマーク型の戦略に加えて、アンコンストレインド戦略、絶対リターン(ロング/ショート)戦略、プライベート・クレジット戦略といったベンチマークのない戦略が挙げられます。

エマージング債(EMD)において、パッシブ投資は最適とは言えず、投資家は慎重になるべきです

EMD市場では、最も良かった債券と悪かった債券のパフォーマンス差が大きく、著しく非効率で変動性が高くなることがあります。そのため、パッシブ投資家はリターンのボラティリティが非常に大きな状況に置かれる可能性があります。対照的に、アクティブ投資家は、信用状況の悪化による将来的な下落を回避できる状況にあり、また市場の下落時の影響を緩和するために、プロテクションを用いることも可能で、魅力的なリスク・リターン特性が可能となります。

アクティブ運用戦略は、幅広い投資ユニバースからも恩恵を受けることができ、ベンチマーク外の銘柄へ投資するという選択肢があります。これらには、ベンチマーク外にありながら、より高いリスク調整後リターンをもたらす可能性のある債券、あるいは流動性やインデックスの算出会社が定める別の制約により、ベンチマークに含まれない可能性のある小規模な発行体の債券があります。

このことは特にEM現地通貨建て市場において重要です。同市場はEM債グローバル・ユニバースの約80%を占めていますが1、主要なインデックスでは投資可能な現地通貨建て市場ユニバースの約20%しかカバーしていません。これが意味するところは、ベンチマークは、高ベータの現地通貨建て市場の中でかなり集中した状態にあって、変動が非常に高くなる可能性もあり、この資産クラス全体を必ずしも正確に反映しているとは言えないということです。結果として、パッシブ投資家はベンチマーク外に分散投資し、リターンを向上させる可能性のある大きな機会を逃しています。

最適なアクティブ・アプローチを特定するのに役立つフレームワーク

ベンチマーク、流動性、資産クラスのエクスポージャーに関する柔軟性、および利回りに関する投資家の要件に基づき、投資家がエマージング債にアクセスする最適な方法を検討する際に役立つフレームワークを以下に紹介します。図表1は、当社が提供している戦略を例として使用した分布図となります。

ベンチマークあり

資産クラス重視特定の資産クラスのベータへのエクスポージャーを得ることを目指す投資家は(例:マルチアセットマネージャーから成るポートフォリオにおいて特定の役割を期待する、または特定の資産クラスに強い見方がある、という目的)、ベンチマークのアウトパフォームを目指す戦略に投資することができます。

柔軟性重視より柔軟性を持ってベンチマークに対するリターンを求める投資家は、複数の資産クラスにまたがる戦略を検討できますが、運用者がこれらの資産クラス間で配分を変える柔軟性を許容することになります。これらの戦略は、運用者に追加的に使える手段があるため、個別に単一資産クラスごとに投資するよりも、より高いリターンと低いボラティリティを目標としています。

ベンチマークなし

トータル・リターン、アンコンストレインド(ロング・バイアス):これらの「ゴー・エニウェア(制約のない投資)」戦略は、高い確信度を持つポートフォリオを通じて、EMDで魅力的なアップサイドの投資機会を狙う投資家向けです。同時に、下落時には、主にデリバティブを通じて早急かつ効率的にリスクを管理して、下落幅を抑える柔軟性を望む投資家に向いています。この戦略は依然としてロング・バイアスですが、ベンチマークといった制約はありません。長期的には投資のボラティリティをなだらかにするのに適しているでしょう。

絶対リターン、ロング/ショート(ヘッジファンド):ロング/ショート・ヘッジファンドに資産配分できる投資家にとって、これらの戦略は、アンコンストレインド戦略に似ていますが、債券をショートする能力が追加されています。この戦略は、マーケット・ニュートラルとなるように設計されており、投資する市場の状況にかかわらず、強固なプラスのリターンを生み出すことを狙います。通常、流動性は月次またはそれ以上に制限され、ネット・リターン目標は2桁になります。

プライベート・クレジット:複数年にわたって資金をロックアップできる投資家にとって、プライベート・クレジット戦略は、年率換算のグロスで15%以上、ネットIRRで12%を超える目標リターンとなります。不透明で価格変動の高い環境において、EM社債への需要が不安定になる可能性がある場合、健全な企業は、小規模、あるいは短期の資金調達という要件に対して、プライベート・クレジットを選択することがよくあります。ここでは、流動性の高いパブリック市場での資金調達コストと比較して、プレミアムを支払うことになります。結果として、EMプライベート・クレジットの投資家は、質の高いクレジットを中心としながら、健全なプレミアムを得ることができます。時に、プライベート市場の貸し手、特に銀行は、個々の貸出資産とは無関係の理由でバランスシートを縮小する必要があります。EMにおけるプライベート・クレジット市場の非流動的な性質を踏まえると、こうした動きは一時的に資産価格の崩壊を引き起こす可能性があります。投資家がこうした機会を利用できる状況にある場合、プライベート・クレジットへのポートフォリオを通じて追加的なリターンを得ることもできるでしょう。


1:EM債エクスポージャー最適解を探る

 

出所: RBC GAM、2024年12月時点

1 RBCグローバル・アセット・マネジメント、2024年12月31日時点

 

 

 

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