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先週も、ホワイトハウスや中東の状況からもたらされるニュースのピンポン・ゲームに投資家が直面していることで、金融市場は前後に揺さぶられるような状態が続きました。
週初には、トランプ米大統領がさらなる紛争の激化を回避するため、イランとの2週間の停戦を発表しました。これを受けて米国株は急騰し、年初からの下落幅の大部分を回復し、社債インデックスのスプレッドも戦争前の水準に向けて大幅に縮小しました。しかし、停戦発表の数時間後には敵対行為の再開が報道され、停戦の脆弱さが浮き彫りとなりました。
市場は停戦発表以降、概ね落ち着いた動きとなっていますが、先週の値動きは「押し目買い」を狙うという投資家の明確な姿勢を物語っていたと言えるでしょう。何らかの形で緊張緩和や紛争解決に至るのは必然との見方は依然として存在しています。
しかし現実には、今回の紛争が既に多数の戦闘員と協議すべき事項が存在する大規模な戦争となっていることからも、トランプ米政権が求めている出口戦略は、昨年4月の「米国解放の日」の転換とは異なり、はるかに複雑で多くのリスクをはらんでいると言えるでしょう。
全般的に見れば、主要金利市場では特に欧州で金利の低下が見られました。原油価格が1バレル100ドルを下回り、利上げ期待が後退したためです。米国金利も低下しましたが、その幅は限定的でした。最も大きな動きはエマージング市場(EM)で見られ、南アフリカやメキシコ、ブラジルなどの市場では利回りが大幅に低下しています。
より広範に言えば、インフレとそれに伴う中央銀行の金融引き締めの必要性に対する近視眼的な関心から、中東の紛争が信頼感や消費、そして今後数四半期の成長に与える影響へと、投資家のフォーカスがシフトしているように見受けられます。
ホルムズ海峡が事実上いまだに閉鎖されたままで、ミサイルやドローンがまだ域内を飛行し、原油及びガス関連施設に損害を与えている限り、今回のイベントはより長期的に経済にネガティブな影響をもたらすでしょう。実際のところ、既に発生している損害は、今後1年間にわたってエネルギー及びエネルギー集約的な製造業やサービス業全体に供給ショックを生み出す可能性が十分にあると分析しています。
米国では、ここ最近の経済指標にはまだ紛争の影響が現れていないことを念頭に置く必要があります。サプライチェーンやガソリンスタンドで生じている混乱は、食品や財の価格、そして企業行動へとまだほとんど現れていません。それでも、我々にとって最も重要な留意しておくべきことは、米労働市場がこの危機に入る前に比較的良好な状態にあったということであり、これまでのところは、イラン紛争によるストレスに耐えているということです。
過去数週間の米雇用関連の指標を見ると、週次の失業保険申請件数やADP雇用報告は概ね底堅く、最も重要な3月の米雇用統計においても、非農業部門新規雇用者数が3月に17万8,000人(市場予想は6万5,000人)増加するなど、底堅い内容でした。
より先行性のある事業調査として、ISMのデータが強弱入り混じる内容であったことは驚くべきことではありませんが、結論としては、米国経済は回復力があり、紛争に入る前から既に堅調な勢いを示していました。この先については、今や確実に迫り来ると見られるエネルギーショックの長期的な影響に、米国の家計及び企業が持ち堪えられるかどうかについては不確実性があり、現段階で予測するには時期尚早であるとみています。
米国以外では、紛争の影響が経済指標に反映され始めていますが、ここでも、この先まだかなり多くのことが待ち構えているという点を繰り返し強調したいと思います。
現時点では、今回のイベントがマクロ経済のファンダメンタルズの観点からどのように展開するかについては、かなりの不確実性があります。より広範なテーマとして、トランプ氏と彼のチームが、イランとの戦いにおいて欧州が米国に一切協力をしなかったという事実に立ち返るまでに、そう長くは掛からないであろうと確信しています。その関係が悪化し続けるにつれ、焦点はグリーンランドやNATO、ウクライナへと戻るでしょう。
週末に実施されるハンガリーの選挙も、緊張が高まる要因となる可能性があります。バンス米副大統領とルビオ国務長官の両者が同国を訪問しており、ビクトル・オルバン首相の権力保持の可能性を高める支援を試みている中で、EUが国政選挙に干渉しているとして批判しているのも皮肉に思えます。
EUにとっては厳しい時期が訪れる可能性があるとみており、高官らは、再度のインフレ・ショックから家計と企業を保護すること、ポピュリスト政治を回避すること、さらに既に引き裂かれた地政学的世界における防衛と安全保障の支出増加のプレッシャーに対処すること、これらを同時に行う必要があります。その点において、政府の赤字/借入の拡大や、タイトな水準にある広範な欧州ソブリン債スプレッドに拡大余地があるとみています。
この先を見据え、投資家コミュニティは依然として押し目買いに躍起になっているようであるという点を再度認識しています。
ファンダメンタルズの観点からすれば、原油及びガス価格の高騰は、既にグローバルに経済的な影響をもたらしており、政策当局者は継続中の混乱を踏まえた上での経済見通しを反映して、インフレ予測を上方修正し、成長見通しを下方修正しています。
もしも原油とガスの価格が高止まり続け、サプライチェーンの混乱が表面化するのに時間が掛かる場合、いかなる対処策も、これまでの地政学的イベントよりもはるかに険しい道のりになるでしょう。
停戦に伴う混乱の中で、金融市場における投資家の慢心が試され、見え始めた新たな現実に対して調整する余地は十分にあるでしょう。
これまでのように、ノイズからシグナルを分離することは容易ではなく、トランプ氏が言う一つの『真実』ほどシンプルなものではありません。
いずれにせよ、現在の環境は脆弱ではあるものの、その中心には平和への希望が存在しており、今回の停戦が名ばかりのものではないことを祈っています。
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