台湾:3年目も好調を維持するか

Jul 01, 2025
台湾への調査出張から戻りました。今回の訪問では、私たちが投資する企業と会合を行うとともに、新たな投資アイデアを収集しました。台湾市場は過去2年間(2023年と2024年)において新興国株式市場の中で際立ったパフォーマンスを見せましたが、2025年が3年目の好調を記す年となるかはまだ分かりません。

 

予想通り、多くの会議は台湾のシリコンバレーと呼ばれる新竹で行われました。企業経営陣との議論の中で、昨年の訪問時と比べてセンチメントに大きな変化が見られました。2024年には、多くのテクノロジー企業が慎重な姿勢を取っていました。AI主導の需要が増加していたものの、収益の比較的小さな部分を占めるに留まり、一般消費者向け電子機器は依然として低迷し、わずかな在庫補充を除けば明確な回復の兆しが見られない状況でした。

しかし、今年は雰囲気がはるかに楽観的でした。トランプ氏の「解放の日」演説や、関税の発表がこのセンチメントをやや冷やした可能性はあるものの、私が会った経営陣は楽観的な見通しを示し、その理由として以下の2つの重要な要因を挙げました。第一に、AI市場の急速な拡大により、多くの企業で収益機会が大幅に増加したこと。第二に、特に中国市場において2020年以来となるスマートフォンやPCの買い替えサイクルが始まるなど、消費者向け電子機器の回復の初期兆候が見られることです。

この楽観的な見方にもかかわらず、MSCI台湾指数のパフォーマンスは新興国市場全体を下回っています。2025年初頭、台湾の株価純資産倍率(P/B)はMSCI新興国株式指数に対して過去最高を記録し、バリュエーションがファンダメンタルズから乖離し、割高になっていることを示していました(図表1参照)。この傾向は、台湾を含む世界のITセクター全体で見られるものでした。台湾はAIハードウェアのサプライチェーンの大部分を抱えており、ITセクターが市場全体の時価総額の85%を占めています1。その後、市場の調整が進み、バリュエーションはより適正な水準に戻りました。しかし、短期的には依然として課題が残っていると考えています。

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