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グリーンランド問題に対する市場の当初の反応は、4月の「解放の日」発表と比べて著しく抑制的でした。これは2つの重要なダイナミクスを反映しています:
より広範にわたる地政学的な影響は重大です。このような緊張により、欧州の防衛費は加速し、米国の技術への依存は減り、欧州各国は中国との貿易関係を強化することとなるでしょう。重要な点として、グリーンランド問題によって米ドル安のストーリーは強化され、金を購入する動きの急増と継続的な米ドル安が見られます。同時に、米ドル安によって EM市場全体において国内で資金調達する条件が緩和されており、これはEM債券市場、とりわけEM現地通貨建て債市場に強い追い風がもたらされています。
EM諸国のインフレ率は、2025年に約1%ポイント低下した後、2026年には中央銀行の目標値付近で安定化すると予想しています。複数の経済圏ではコア・インフレ率が依然として高いものの、根本的にディスインフレ傾向は明確であり、支援材料となっています。こうした背景により、2026年前半に集中する利下げが継続されながらも緩やかになり、その金融緩和の大部分は国内情勢を背景に実質金利の高いEM諸国に集中することとなるでしょう。
経済成長に関しては、中国は2025年の4.9%から約4.5%に減速し、中国を除くEM諸国は従来のモメンタムを維持すると予想しています。経済成長を支える主な要因として、アジアのテクノロジー・サイクル及び経済成長が予想を下回った場合の中国政府による継続的な財政支援が挙げられます。その他、EMEA(欧州、中東、アフリカ)EM市場の見通しは穏やかで、中央銀行は財政拡張と並行して支援的なスタンスを維持する可能性が高いと見ています。
インフレ率の緩和、支援的な金融政策、及び回復力のある経済成長が組み合わさり、キャリーから得られるリターンが主な原動力となる環境が生じています。このため、EMクレジット市場とEM現地通貨建て債市場の双方への資金流入がプラスに維持され、現在のバリュエーションの水準を踏まえると、さらなる縮小余地は限られているものの、スプレッドのボラティリティは適度に低く維持されると予想しています。
米ドルの割高なバリュエーション、米国資産へのグローバルな集中、経済成長の正常化に伴う米国例外主義の衰退、そしてFRBの利下げサイクルによる米ドルのキャリー優位性の縮小など複数の要因により、2026年は米ドル安のトレンドが続くと予想しています。このように米ドルへの構造的な向かい風は、EM 資産に対して数四半期にわたる追い風となるはずでしょう。
米ドルが小幅に下落すると予想しており、EM諸国への資金流入はプラスに維持されると見ています。ヒストリカルで見ても、米ドル安の時期はEM市場への資金流入の増加と一致しており、米ドルの魅力が低下する一方でEM市場の資産が相対的に魅力的にうつります。とはいえ、最近の米ドルの動きのペースについては引き続き慎重な見方を維持しています。ここ数週間で米ドルは急落しており、行き過ぎた下落の可能性も残っています。方向性の確信度は積極的に高くはなく、タクティカルに柔軟性を持つ方針を維持しています。
しかし、債券投資家にとって最も構造的な変化は、EM 現地通貨建て債の大幅な貨幣化(現在 EM 諸国発行額の90%を占める)であり、これは通貨市場の自由化及び個人投資家の参加拡大と相まっています。EM 市場と先進国市場の実質金利の差は、過去10年間で最も高い水準に達しており、EM現地通貨建て債はとりわけ魅力的です。ブラジル、メキシコ、ドミニカ共和国では、イールドカーブが低下する魅力的な機会となっています。
とりわけEM現地通貨建て債市場の見通しは楽観的です。米ドル安の環境では、投資家は魅力的なキャリーを得ながら、通貨市場で高いリターンを狙うことができます。このため、投資家は米ドル建て資産からの分散化を求める中で、二重のリターン獲得の機会が生じています。これは現在の米国のバリュエーション及び地政学的ダイナミクスを踏まえると、ますます重要となっています。したがって、魅力的な実質利回りと通貨高の組み合わせにより、EM現地通貨建て債市場は2026年にEMクレジット市場をアウトパフォームすると予想しています。
トランプ政権下での地政学的シフトは、関税、制裁、政治的な同盟を組み合わせた取引アプローチを伴い、EM市場の状況を根本的に変化させています。同政権が政治的に一致する指導者(例:アルゼンチンのミレイ氏)を支持し、一方で米国の利益と一致しない指導者(例:ベネズエラのマドゥロ氏)に反対していることは、EM債券投資家にとって非対称的となる投資機会が生じています。
また、近年、指数のウェイトが急上昇している中東の経済大国としての台頭はEM市場の重要なトレンドであり、石油から得られる利益の多様化によって長期的に財政の回復力が下支えされると予想しています。脱中国化と米中間の資源競争により、資源の輸出国は貿易条件の改善でさらに有利となる一方、ハイテク関税の影響を受ける製造業の輸出国は経済成長の向かい風に直面すると見ています。
つまり、財政再建は相対的パフォーマンスを決定づける主な要素となりつつあります。信頼できる財政改革を進めている国は不均衡が悪化している国よりも、優れたパフォーマンスを示すこととなるでしょう。したがって、世界地図を見れば構造的な勝者として、改革が期待される中南米経済、AI設備投資の追い風を活かす一部のアジアの輸出国、財政枠組みの強化を図るエネルギー資源の豊富な国に恩恵がもたらされると見ています。一方、中国への依存度が高い製造業者は関税の足かせに直面し、財政悪化を伴う低利回り国と、米国の地政学的戦略と政治的に不一致な国は不利な状況に陥りやすいと考えています。
クレジット市場では、利回りの高い国の中には依然として興味深い投資機会の見られる国が複数あります。
中南米では、スプレッド縮小の可能性があるソブリン債の中でアルゼンチンとエクアドルが好機となっている一方、サハラ以南アフリカではナイジェリアなど、比較的好条件のソブリン債が依然として魅力的な利回りをもたらしています。ディストレスト債に関しては、投資家はベネズエラ及びレバノンの投資機会に注目しています。
セクターに関しては、金属・鉱業セクター、高利回りの輸送及び金融セクターがいずれも底堅いマクロ経済により堅調であり、テクノロジー関連の輸出企業(台湾、マレーシア、シンガポール)は AI 設備の投資サイクルから恩恵を受けています。
現地通貨建て債市場では、ブラジルのように高利回りの EM国に底堅いファンダメンタルズが見られます。
アルファの創出について、幅広いエクスポージャーではなく、改善するファンダメンタルズ、変革のカタリスト、格上げの可能性のあるソブリン債を識別することが重要であり、より優れたファンダメンタルズを持つ高利回り国の債券は、ポジションが混み入った投資適格債よりも引き続き選好しています。
EM 諸国の企業のデフォルト率は2026年にやや上昇する可能性はあるものの、デフォルトは既にストレス下にある少数の大型銘柄に集中し、全体的なファンダメンタルズは引き続き底堅いと見ています。ソブリン債に関しては、デフォルト率は今年も過去の平均を下回ると予想しています。
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